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美容師の就職先の選び方 美容師を1000人以上見てきて伝えたい事

こんにちは^ - ^

巣鴨の美容室babooの竹田岬です。

今回は美容師の就職先の選び方です。

現在、日本全国で美容室数は約237,000件あり、美容師の人数は約50万人います。

ちなみにコンビニや歯医者の約4倍くらいあるのでかなり多いのがわかると思います。

東京都だけでも2万件以上あります。

「どこに就職していいのかわからない」という声を良く耳にするので、就職先の選び方を紹介します。

大切な事を6つのポイントに分けて行きます。


①自分がなりたい美容師像をイメージする

一番大切な事はあなたがどのような将来像があり、どのような仕事がしたいのか希望のイメージを具体化して下さい。

これはサロンに入社して「何がしたいか」を明確にしないと、どんな条件のサロンが自分に合うかわからないからです。

単純に美容学校を卒業しても美容師、ヘアメイク、アイリストなど業種も選択できますし、美容室一つとっても得意な技術の違いや、サロンワーク以外の活動など様々な違いがあります。

自分のやりたい事、なりたい姿をより具体的にイメージできれば、サロン選びにおいての指標になります。

イメージできない方も好きな技術、興味のある技術、美容学生時代に何が楽しかったか思い出したり、自分自身と向き合ってみて下さい。

10年後になりたい姿がイメージできていたら、どこの会社に行けばそれが叶うか、叶いやすいか考えて下さい。


②教育

簡単に言うと自分が成長できる環境がその美容室にあるかどうかです。

しっかりとした教育システム、カリキュラムがあるか確認して下さい。

美容師はスタイリストになるまで、シャンプーから始まりカラー、パーマ、ブロー、カットなどを学びますが、美容技術の習得は容易では無いので、店内での教育や先輩からの指導が大切なので、教育システムやカリキュラムの有無は重要です。

何年でスタイリストになれるのか?

朝練主体の店か夜練主体の店か?

店の練習会などの有無

外部練習会などの有無

学びたい技術が学べるか?(まつ毛関連、メイク、ヘアセット、着付けなど)

上下関係がしっかりできているか?(経験上、しっかりとした上下関係がない店は教育もなぁなぁになりがちです。)

最近、求人票で”早く帰れます” ”練習は営業時間内にできる” などが見受けられますが、そういった事を売りにしているサロンは注意して下さい。

練習が少ないというのは上達しないという事に近いです。

営業時間内に練習というのも、お客様の数が少なくヒマな店でないとできない事で、あまりにも不確定要素が多いので注意が必要です。

後はお客として来店するかサロン見学などに行かないとわからないかもしれませんが、サロン内の働いてる方の雰囲気を感じたり、自分の成長を真剣に考えてくれる先輩がいるかいないかは本当に大切です。

サロン見学に行かれる際は可能であればオープン前後ではなく営業中の方がそのお店やスタッフの雰囲気がよりわかります。


③お店の規模

大きく分けると有名店、大型チェーン店、個人店に分かれます。

サロンの将来性と自分の目標を重ねて選んで頂くと良いと思います。

独断と偏見もあるかもしれませんが、それぞれ特長をあげると

*有名店

人気があるのと、会社の数が少ないので入社するのが大変。
雑誌の仕事、芸能人のヘアを担当している先輩がいる。
美容師自身の容姿やファッションセンスを求められる。


*大型店

お客様の数が多い。
多角的な教育、意見が得られる。
店舗が複数ある会社は店舗移動がある。
独立支援という形でフランチャイズオーナーになれるシステムがある。
海外研修などがある。

*個人店

アットホームな雰囲気。
地域密着なお店が多いのでお客様と長くお付き合いできる。
リピート率が高い。


④サロンの雰囲気や特長

アットホーム、高級感、ナチュラル様々なイメージがあります。

働いてる人、一人一人が出す雰囲気やオーラのような物がミックスされてサロン内の空気が作られている様に感じます。

美容の技術を習得する事だけで大変なので、人間関係や環境などに悩んでいられません。

先にも書きましたが求人票だけで得られる情報だけではわからないことが多いので実際に足を運び、自身の肌で感じて下さい。

スタッフ間の仲が良いのは良いことですが、友達のような緊張感の無い関係よりは、お互い切磋琢磨して向上しあえる関係の方が良いと思います。

そして、暇な店よりは繁盛店の方が良いと思います。

暇な店には暇な理由があり、暇な店で年数を重ねて美容歴が長くても、繁盛店であれば同じ経験をより短い期間で経験できる可能性があがります。

繁盛店で育った美容師は繁盛する理由を肌で感じており、自身がスタイリストデビューしてからもお客様が多い傾向にあると思います。

立地もターミナル駅にあるお店は新規客が多く、年齢層が若めですがリピート率は低い傾向にあります。

逆に地域密着店は子供からお年寄りまで幅広い年代の方が多くいらっしゃいます。


⑤オーナー・代表の考え 、経営方針

就職したいサロンに目星をつけたら、ホームページや求人媒体、ブログ、SNSなどで会社の経営理念や経営方針を見ましょう。

経営理念にはお客様に向けたものと店舗内のスタッフに向けたものがあります。

簡単に言うとその会社の存在意義であり、美容の仕事を通じて社会に対してどのような存在でいるのかという事です。

個性的な理念もあったりと様々な考えを持つ代表の方がいらっしゃいますが、最も大切にしている部分が理念にあたるので、その考えに自身が共感できるかが大切です。

この理念がもとになり、サロンのお客様へのサービス内容や、従業員への対偶、サロン内のルールなどが決まります。

最近は代表の方が美容師ではない会社も増えてきているので、必ず代表の方の情報はチェックした方が良いと思います。

将来独立願望がある方は、代表の方と直接コンタクトが取れたり、距離感の近い会社が良いと思います。


⑥労働条件

給与や社会保障、休日などです。

最近は以前に比べ社会保険の加入している会社も増えました。

社会保険はやはり、導入している会社の方が良いかなと思います。

特に女性等は産休や育休制度の利用も受けられたりと、もしもの時に備えて入っていた方が安心できます。

初任給や、基本給は高すぎても低すぎても少し疑問です。

大切な事は基本給は平凡でも自分の頑張り次第で給与が上がる仕組みが良いと思います。

高い基本給の所は従業員にとってプラスと捉える側面もありますが、経営者の視点から見ると”従業員がすぐ辞めてしまう”
”求人の応募が来ない”の打開策として給与をあげよう、休日を増やそうという方もいらっしゃるので
、そこには”働きづらい” ”従業員が辞めてしまう”環境がある可能性があります。

アシスタント、スタイリストによって給与体制は異なるのでアシスタントのうちからスタイリストの給与体制もチェックした方が良いです。

休日は現状、個人のやる気や事情に合わせて選択制の所が良いと思います。

他に売りがなく、労働条件を第一に売りにしている会社は少し寂しい気がします。

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以上、就職先を選ぶにあたって大切な事をまとめました。

私自身も18才から大型店に就職して、その後独立して個人店を経営して、1000人以上の美容師さんと接してきて簡単に店や美容師を、辞めてしまったりする人が多く非常に、残念に感じてきました。

少子化とも、いわれ美容師の数が減少傾向にあるなかで、長く続けている美容師さんは本当に貴重な存在です。

入社した会社が想像していた通りの会社で働きやすかったとしても、教育、労働環境、立地、お客様、経営方針全て完璧という会社はないと思います。
多少違っていたとしても、環境に適応して課題や壁を乗り越える過程に成長のタネがあるように思います。

他人事ではなく、自分事として捉え、自ら考え、自ら発信できる人材こそ、求められる素質だと思います。

会社の求人票を見て会社から与えられる事を求めるばかりではなく、”自分が会社に何をしてあげられるか、どんな形で貢献できるか”
という視点を持つ事が結果的に私達美容師自身の価値に繋がります。


hair & make baboo
代表 竹田 岬


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